一般的に含有炭素量0.3%以上の鋼部品を、その材質がもっている炭素濃度と同等の雰囲気ガスを形成させた加熱炉にて加熱し、急冷を行うことで部品を硬化させる処理です。

レーザーの照射のみで焼き入れを行う最先端の熱処理技術です。製品の自己冷却を利用して焼き入れを行うため、従来の冷却工程を必要としないためコスト低減を実現しています。

鋼の表面に炭素を拡散浸透させて焼き入れを行う処理です。主に肌焼き鋼と呼ばれる低炭素の鋼に使用され、表層部は通常の焼き入れでは出にくい硬さを得ることができ、内部は柔らかい状態となるため、耐摩耗性と靭性を両立することができます。

焼き入れを行うと熱応力と変態応力が複雑に絡み、製品に歪が生じます。当社では歪矯正も行っております。長尺レールや、シャフト等様々な形状に対応致します。また高周波加熱を利用した炙りによる歪取りも行っております。

調質は、焼き入れと高温焼戻しを組み合わせた熱処理で、焼き入れ後、比較的高い温度(４００℃以上)で戻して、トルースタイト(脆いがばね性がある組織)、ソルバイト(柔らかく、ショックに強い組織)にする操作です。

焼鈍：素材を軟化させる処理です。この処理を行うことで、冷間加工や切削加工時の加工性を向上させることができます。また、応力除去も可能です。

焼準：鋼の組織を標準状態にするための処理です。組織の不均一を除去し、結晶粒を微細化させることにより、機械的性質の向上を図ることができます。

主にオーステナイト系ステンレス鋼に必要となる処理で、冷間加工や溶接などによって生じた内部応力を除去します。また熱間加工や溶接で生じる粒界腐食を改善し、耐食性を向上させることができます。